夫婦間の子育てで価値観の違いを冷静に話し合うポイント

夫婦間の子育てで価値観の違いを感じてモヤモヤすることはありませんか?

今回は、そんなときに冷静に話し合えるポイントをご紹介したいと思います。

 

そのポイントとは、『今の言動は子供のため?自分のため?』という視点をもつことです。

 

「夫が話を聞いてくれない」、または「妻から悩みを相談されてアドバイスしたら逆に妻の機嫌が悪くなってしまった」という話はよく聞きますよね。特に妻の方から見ると、実に約10人に4人の割合で情緒的に夫から支援されていないと感じているのです。

 

下記は妻に対する夫の情緒的支援のあてはまり度合いを調べたグラフです(厚生労働省調べ)。(http://www.ipss.go.jp/ps-katei/j/NSFJ5/Kohyo/NSFJ5_gaiyo.pdf

※厚生労働省の「第5回全国家庭動向調査」で、国立社会保障・人口問題研究所より平成26年8月8日に公表されました。

 

少し私のことをお話ししますね。

 

私は、夫、長女(8)、長男(6)の4人家族です。

 

ある日、私は夫が外出先で子供からものをせがまれると「ダメ」と言えず買ってしまうことに気づきました。

 

おもちゃ、ゲーム、ぬいぐるみといった、私であれば特別な日にしか買わないものを出かけるたびに購入します。値段は千円〜5千円と幅広く、しかも2週間に1回というほど頻度が多いのです。そのため、子供の教育にあまり良くないと思い困っていました。

 

しかし、家庭内ではそれほど甘い父親ではなく、「ダメなものはダメ」としつけていました。その姿が想像できないほど、買い物では子供の言われるがままになるので、私は不思議でしようがありませんでした。

 

最初は、外出先で子供がごねないように、解決策として“購入”を選択しているのかなと思いましたが、そうではなかったのです。

 

なぜなら、彼はレストランでの外食時はテーブルマナーに厳しく、歩き回りたい子供を席に座らせ、他人の迷惑にならないように目を光らせているからです。

そこで、もしかしたら彼は子供にものを買ってあげることに対して、何らかの特別な思いがあるのではないかと考えるようになりました。

 

私は、彼が何度か話してくれた子供時代の家庭環境を思い出しました。彼には少年期に両親が大きな借金を抱えてしまったため、突如、欲しいものは全く買ってくれなくなったという過去がありました。子供だったので親の事情を理解できずに悲しい思いをしたそうです。

 

私は、彼が自分の子供にものをせがまれたときに買ってしまうのは、少年期の自分自身の心を満たすためだと思うようになりました。

理由がわかると、彼の言動に困るという思いがなくなりました。そして、柔らかい口調で、

 

「私は、普段子供のしつけに厳しいあなたが、頻繁にものを子供に買い与えることに対して不思議でしようがなかった。でも私は、あなたが悲しい思いをした過去の経験から、小さい頃のあなた自身にものを買ってあげていると考えました。だから、あなた自身が満たされたときでいいから、少しずつ子供に買ってあげる頻度を減らしていって欲しいと思う」

 

と、彼の少年期の心を包みながら意見を言うことができました。すると彼は、

 

「確かに少し買い与えすぎだとは思っていた。自分の子供を過去の自分と重ねているということは、はじめての視点だけどそうなのかもしれない」

 

と、納得しながら私の話を聞き入れてくれました。

 

彼が、今度のお出かけで子供にものをせがまれて、「ダメ」と言えるかどうかは分かりません。しかし、夫婦の間で愛に溢れ、かつ冷静に話し合いができたことが大きな財産となりました。

 

 

子育てにおいて夫婦間で価値観の違いを話し合うときは、『今の言動は子供のため?自分のため?』という視点をお互いがもつと冷静さを保つことができます。

 

夫婦間で子育てがむずかしいと感じたら、パートナーの幼少期の話題になったとき、ご自分との育った環境の違いに注目してみてください。なぜなら、その違いが子育ての価値観につながるヒントとなるからです。

 

 

感情セラピスト・ウォリス 依子(よりこ)

お問い合わせ:https://www.inspiredbywallis.com.au/

 

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