「相手の機嫌をうかがうことなく、築きたい人間関係を築きたい!」と考えたことはありませんか?
今回は、その方法をご紹介したいと思います。
それは、自分自身の「心の奥底の気持ち」に従って生きることです。
多くの人が、人間関係に関してストレスを感じているようです。働く人を対象にした調査の、実に58.0%の人が、仕事や、職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがあると答えています。その具体的な内容は、就業形態でみると「職場の人間関係の問題」が平均で39.3%と、最も高い結果になっています。
※平成20年10月発表・厚生労働省調べhttps://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou07/r1.html
私のことを少しお話しすると、私は25年以上にわたり、無意識に心を閉ざしながら人付き合いをしてきました。人間関係で問題を抱える以前に、問題を起こさないように生きてきました。
学校の友人、部活の仲間、先生といった人はもちろん、親戚、家族、そして、おそらく結婚して10年になる夫にも、すべての感情を6割ほどに抑え、淡々と接してきた気がします。
無意識に相手の出方をうかがい、相手の私に対する温度に合わせて対応していました。私を頼ってくる人には、その人の要求を優先し、私を必要とする人がいれば、私の体がどうなろうとも気にせず期待に応えます。
逆に、相手が私のことをどうでもいいと思っていると感じたときには、パタンと心の扉を閉めてニュートラルにしていました。
そんな私自身の生き方のことは、自身が感情セラピストになってから気づきました。なぜなら、相手の要求や期待に我慢して応えているとき、必ずおなかがギュウッと締め付けられるという、ネガティブな反応を感じたからです。
「体にネガティブな反応があるときは、心が何かを訴えている」。これは、私が感情セラピストとして注目するポイントです。
「緊張すると手に汗をかく」、「焦ったときに心臓がバクバクする」といったようなことってありますよね?それと同じような現象が、私のおなかに現れていました。
私は、そのおなかが締め付けられる感覚に向き合うことにしました。向き合うとは、「どうして私は、我慢してまで相手の要求や期待に応えるのだろうか」と自問自答し、答えていくことです。
すると、まず、なぜ私がそのような生き方をしなければいけなかったのかが明らかになりました。
それは、私が小学校5年生のときに、母から「死んでしまえ」と言われた過去が引き金となっていました。母は当時、私が寝たと思って、私の顔の前でその言葉を言い放ちました。私はとても悲しくて、枕を濡らしたのを覚えています。
つまり私は、心をオープンにして、信頼して付き合った人から傷つけられることをずっと恐れていたのです。相手の機嫌をうかがっていると、いきなり崖から突き落とされるようなことはありません。また、心を閉ざし、気持ちを通わせていない分、ダメージを受けることもありません。私の“恐れ”という感情は、今まで私を悲しませないように必死に守ってきてくれていたのです。
そのことに気づいた私は、自然と私自身の感情に「今まで守ってきてくれてありがとう」と感謝することができました。そして、その感情に隠れていた「本当は、人と素敵な信頼関係を築いていきたい」という、心の奥底の気持ちに気づくこともできたのです。
それからというもの、私はその気持ちとともに自然体で人と話すことができ、心の底から出る声と言葉に温かみが加わりました。顔つきも柔らかくなったと自覚しています。私の周りの人の笑顔が増えて、うわべだけでなく、心からのつながりを体感できるようになったからです。
このように、「心の奥底の気持ち」に従って生きることは、自分が築きたい人間関係を築くことができます。自分自身が持っている本来の心の温かさと気持ちが、相手にしっかり伝わるからです。
もし、あなたが人間関係で問題を抱えているとしたら、①何が嫌ですか?②どうして嫌ですか?③本当はどうしたいですか?
まずは、この3つの質問をご自身に問いかけてみてください。きっと、温かいあなたの本心につながっています。
感情セラピスト・ウォリス 依子
お問い合わせ:https://www.inspiredbywallis.com.au/