パワーハラスメントを解決するための、3つのステップ

今回は、パワーハラスメントを解決するための、3つのステップをご紹介します。

 

それは、被害を受けたパワーハラスメントの具体的な内容に対して、

 

ステップ1. 「〜されているようで嫌だ」と書き換える。

ステップ2. 「嫌だ」の部分を、抱いている気持ちに置き換える。

ステップ3. 「〜したい!」と書き換える。

 

です。なぜなら、自分自身が抱いている気持ちをくみ取ることで、ご自身にとって、どのような状態が解決なのか明確になるからです。

 

まず、パワーハラスメントとは、“職場内の人間関係において発生する、いじめや嫌がらせ”という意味です。(※三省堂 大辞林より)

 

昨今、パワーハラスメントが社会的な問題となり、国・企業はパワーハラスメントの予防と解決に向けた取り組みを行うようになってきました。具体的には、相談窓口の設置や、管理職を対象にパワーハラスメントについての講演や研修会を実施するなどとなっています。下記のグラフのように、効果を実感できた取り組みとしては、後者の割合が高くなっています。

※平成 28 年度 厚生労働省委託事業 職場のパワーハラスメントに関する 実態調査報告書より https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000165752.pdf

 

私が同実態調査報告書で、特に注目した点は、パワーハラスメントを受けたと感じた人が、その後何もしなかったという割合が全体の40%を占めている点です。

※同実態調査報告書より

 

そして、相談したとしても、事実関係を把握する段階で、被害者や加害者等の証言が一致しないとか、プライバシーの確保などの課題があるという点にも注目しました。

※同実態調査報告書より

 

そこで、あなたがパワーハラスメントを受けたと感じたときや、被害者から相談を受けたときに、どのような対処をすると解決に向かうのかご紹介したいと思います。これから扱う事象は、同実態調査報告書におさめられている実例です。※私が直接被害者の相談相手になったわけではありません。あくまでもステップの例題としてお読みください。

 

実例1.

20代女性:何を聞いても返答がない、他の人との態度があからさまに違う。

 

ステップ1. 「〜されているようで嫌だ」と書き換える。(抽象的に受け身で書くことがポイントです)。

無視されているようで嫌だ。仲間はずれにされているようで嫌だ

 

ステップ2. 「嫌だ」の部分を抱いている気持ちに置き換える。

無視されているようで悲しい。仲間はずれにされているようで寂しい

 

ステップ3. 「〜したい!」と書き換える。

孤立したくない!仲間に入りたい!

 

 

実例2.

30代男性:自分のミスを認めないどころか、逆に部下のせいだと決めつけて叱責する。

 

ステップ1. 信頼されていないようで嫌だ。

ステップ2. 信頼されていないようで悔しい。

ステップ3. 信頼関係を確立したい!

 

 

実例3.

40代女性:早く結婚しろと言われた。

 

ステップ1. 自分の意志が尊重されていないようで嫌だ。

ステップ2. 自分の意志が尊重されていないようで哀れだ。

ステップ3. 尊重される人になりたい!

 

 

実例4.

40代男性:名前で呼ばず、1号、2号などと番号で呼ぶ 。

 

ステップ1. 存在価値が認められていないようで嫌だ。

ステップ2. 存在価値が認められていないようで不安だ。

ステップ3. 価値ある人でありたい!

 

そう、パワーハラスメントの正体は、ステップ3の「〜したい!」というご自身の望みと、現実に起こっている状態のギャップなのです。まずは、そのご自身の望みを温かく抱きしめるイメージで受け入れてください。自然と安定した椅子に腰掛けられた感じがするでしょう。

もし、パワーハラスメントを受けたと感じたら、解決のための3つのステップから対応を始めてみてください。被害者、加害者の関係を超えて、ご自身が生きる上で大切にしたいもの、伝えたいことが明確になります。そして、ご自身にとって、どのような状態が解決なのかはっきりするでしょう。

 

感情セラピスト・ウォリス 依子

お問い合わせ:https://www.inspiredbywallis.com.au/

セラピストの最新記事

関連記事

ALLEmotionsの思い
感情をコントロールする
お金のブロックを外す
感情セラピストになる

YouTube

facebook

instagram

ページ上部へ戻る